こんにちは、ゴヨラジパーソナリティーのホシノ伍曜です。
本日は、「ウマ娘 シンデレラグレイ」を読んだ感想をお話ししてみたいと思います。
先日、8月18日(水)に第4巻が発売となった単行本ですが、オグリキャップを主人公とした物語となっています。
ご存知の方も多いと思いますが、オグリキャップは岐阜県の笠松競馬場を主戦場としていた競走馬で、そこから中央競馬に移籍して大活躍したアイドルホースです。
私は、オグリキャップの引退レースから競馬を見始めた世代なので、笠松時代とか中央移籍後の活躍をあまり知らないので、新鮮な気持ちで1巻から読み始めました。
アニメやゲームで話題となっている「ウマ娘」ですが、マンガも大変面白かったので、じっくりお話しして行きたいと思います。
ネタバレは極力しない方向でいきたいと思うので、最後までよろしくお願いします。
それでは、本日もゴヨウの読むラジオ、略してゴヨラジ、スタートです!!
カサマツ時代のオグリキャップ
まず、そもそもこのウマ娘という物語は、アニメもゲームもマンガも、ある程度史実に基づいてストーリーが進んでいきます。
もちろん、脚色やIFストーリーもあるので、完全な史実ではないのですが、それでもリアルの競馬ファンにも納得してもらえるクオリティで仕上がっています。
生まれつき脚部不安があったオグリキャップは、幼少の頃から母親にマッサージをしてもらい、立って走れるだけで幸せだとして、カサマツのトレセン学園に入学後も、靴がボロボロになるまで走り込んでいた…
もうね、その姿を見るだけでちょっと感動しちゃいますね。
史実のオグリキャップは、生まれつき脚が外側に開くように曲がっていて、競走馬としては致命的とも言われている状態だったのを削蹄などして懸命に育てた末に、成長してから脚部不安は次第に解消されていったそうです。
カサマツにはスターホースがおらず、ウマ娘たちにも覇気が無かったところ、一人のトレーナーの目にオグリキャップが飛び込んできた。
未来のスターホースを見つけたトレーナーとオグリキャップは、ライバルたちとしのぎを削りながら「東海ダービー」を目指していく…
ってことなんだけど、史実での当時のことをあまり知らないのですが、笠松時代は12戦10勝で2着2回と、連対率100%の凄い成績を残して中央に乗り込んだんですね。
マンガでもその流れは史実どおりなので、当時は相当な盛り上がりだったんだろうなと想像してしまいます。
中央からのスカウト
トレーナーの夢、オグリキャップの夢となっていた東海ダービーの前哨戦「中京盃」に、中央のトレセン学園からシンボリルドルフ生徒会長が見学に訪れていた。
時を同じくして、中央の重賞で連勝を重ねて、売り出し中のタマモクロスもそのレースを見守っていた。
そこで、ずば抜けた走りを披露するオグリは、当然のことながら中央の注目を集めることとなり、ルドルフ会長からトレーナーへ直々のスカウトを受ける…
ここでシンボリルドルフ、マルゼンスキー、タマモクロスなどが出てくるんだけど、それぞれ皇帝、スーパーカー、白い稲妻と称されていたそうですが、私の世代としては「白い稲妻」というフレーズに引っ掛かりました。
白い稲妻と言えば、本島幸久先生の「風のシルフィード」を真っ先に思い出してしまいました。
主人公のシルフィードは、脚質も追い込みだったし、芦毛だし、タマモクロスがモデルになっているのかな?と、今更ながら思いました。
中央へ送り出すということは、東海ダービーという夢を諦める事になるためトレーナーは葛藤する。
しかしそこで、トレーナーは最悪の決断をしてしまう…
「このレースで勝てば中央、負ければ東海ダービーを目指せ。」
トレーナーの夢を叶えたいという思いでこれまで走り続けていたオグリは、このレースをどういった気持ちで走ったらよいのか困惑してしまう。
トレーナー自身もこのレースから目を背けて、オグリが苦しんでいる姿が目に入っていなかったが、中央トレーナーである叔父の一言で、目を覚ましオグリに走れと声をかける。
トレーナーの声で、気力を取り戻したオグリがラストで一気に加速する…
「私、勝っちゃうよ?」
自分が勝ってしまうとトレーナーの夢を壊すのでは?という思いから、涙しながらもオグリキャップは先頭でゴール板を駆け抜けて行った…
もう、ここのシーンは泣けますね。
ウマ娘としてレースに勝ちたいという本能と、トレーナーやライバルと一緒に走る夢が壊れてしまうという葛藤から、最後にはレースを勝ちきって、中央への移籍を決断するまでの流れ…
中央トレーナーの資格が無いオグリの担当トレーナーは、中央の資格を取ってオグリと一緒に走るという新たな夢を見つけ、カサマツのファンたちは、オグリに中央で活躍という新たな夢を託して送り出します。
中央での試練
中央のトレセン学園に転入してきたオグリキャップは、新たなライバルたちと巡り会う。
そこで、全てのウマ娘が目指す最高峰のレース「日本ダービー」を目標にしようとするが、クラシック登録をしていなかったオグリキャップは出走することが出来ない。
オグリは、会長ルドルフに自分をダービーに出走させて欲しいと直談判に行くが、
「中央を無礼(なめ)るなよ!」
と一喝されてしまう。
同行していたベルノライトは、あまりの迫力に腰を抜かしてしまうが、オグリは「ならば実力で覆す!常識もルールもこの脚で!」と真正面から対峙してみせた…
このエピソードからも、オグリキャップの強さがルドルフ級であるという、そう思わせてしまうそんな迫力のあるシーンでした。
その後、オグリは言葉どおりに、中央移籍初戦から6連勝を飾り、前評判以上の実力を見せつけた。
最強のライバル登場
史実でオグリキャップが活躍した時代は、後から知ることになるのですが、タマモクロスを筆頭に、スーパークリーク、イナリワン、ヤエノムテキ、サッカーボーイなどなど…
今でも語り継がれているくらいに、強豪がひしめき合う時代だったそうですが、そこに地方からオグリキャップが現れて、それらのライバルたちを蹴散らしていく姿は、確かに痛快だったと思います。
マンガでは、史実どおり日本ダービーへの出走は果たせなかったが、ニュージーランドトロフィーでレコード勝ちをおさめ、ルドルフ会長に語ったとおり、常識もルールも覆すことになる…
史実でも、実際にオグリをきっかけとしてルールが改正され、現在は外国産馬もクラシックに参戦できるようになったり、追加登録もできるようになっています。
タマモクロスという当時の現役最強ウマ娘が現れたことで、オグリキャップにも新たな目標が生まれます。
天皇賞(秋)でタマモクロスに勝つ!
マンガでのタマモクロスは、関西気質の陽気な一面と、競走になった時の鬼神の如き迫力が描かれています。
単行本4巻までで描かれているのは、天皇賞(秋)直前まで。
オグリキャップとタマモクロスの初対決はどうなってしまうのか…?
史実どおりだと結果は出てしまっているのですが、そこに至るまでの経緯や二人の心情が丁寧に描かれているので、結果がネタバレになっていたとしても、新鮮な気持ちで楽しめると思います。
エンディング
できるだけネタバレしないつもりでしたが、史実に乗っ取ったストーリーなので、ある意味すでにネタバレの物語でした。
私は、現役時代のオグリキャップをあまり知らなかったので、新鮮な気持ちで楽しく読み進めることができました。
それではそろそろお別れの時間となってしまいました。
お相手は、ホシノ伍曜でした。
またね〜〜!