こんにちは、ゴヨウです。
1982年から84年、NHKで夕方18時から放送されていた、「人形劇 三国志」をご存知でしょうか?
当時、私は小学生だったのでまったく興味がありませんでした。
大相撲の中継が終わったあと、三国志のオープニングが始まったらチャンネルを変えるという感じでした。
なので、オープニングの出だしは記憶にあったんですね。
また、相撲の後でチャンネルをそのままにしていた時に、ちょっとだけ流れている映像も少し記憶に残っています。
当時は、漫才ブームの真っ只中で、人気絶頂にあった「紳助・竜介(のちに竜助と改名)」がナビゲーターを務めていて、物語の中に「紳々(しんしん)・竜々(ろんろん)」という役で出演もしていました。
月日が流れ、大人になってから「人形劇 三国志」の再放送がされました。
その時は、三国志についてもゲームなどで知っていたり、知識もある程度蓄えられていたので、興味を持って録画(当時はビデオテープです)しながら観ていました。
オススメしたいテレビ番組のひとつだったので、今回は「人形劇 三国志」をご紹介したいと思います。
なぜ人形劇なのか
NHKは、昔から人形劇に定評があり、「ひょっこりひょうたん島」「プリンプリン物語」「ひげよさらば」「平家物語」など、良作が揃っています。
人形劇は、人形の動きと声を合わせる必要があるため、アニメーションに似ているところがあります。
しかし、平面的なアニメよりも人形の方が臨場感や奥行きが生まれます。
また、生身の人間には出来ないようなことも人形なら表現ができます。
そんなところから、NHKでは今でも人形を使った番組が制作されていますね。
最近では、「ねほりんぱほりん」が有名ですね。
三国志で使われた人形は、人形作家として有名な「川本喜八郎」氏が制作しています。
彼の作る人形は、武将は凛々しく逞しく、女性は妖艶な雰囲気を持っています。
また、三国志では、人形劇としては異例とも言える、火や水を実際に使用して迫力や臨場感にリアルを加えて、迫真の演技、名場面を作り上げています。
豪華な俳優陣による声の出演
渋い雰囲気の人形たちに合わせるように、渋い俳優さんたちが声を務めています。
三国志は、登場人物がとても多いので、1人何役もこなしています。
例えば、
谷隼人: 玄徳、典韋、程昱、馬謖など
せんだみつお: 張飛、夏侯淵、陳宮など
森本レオ: 孔明、呂布、公孫瓚、郭嘉、許褚など
岡本信人: 曹操、董卓、周瑜、陸遜など
石橋蓮司: 関羽、袁紹、仲達、荀彧など
三谷昇: 龐統、孫堅、魯粛、黄忠、賈詡、左慈など
このラインナップだけでも渋いと唸ってしまいますね。
作品としての「人形劇 三国志」
物語は、「演義」をベースに、オリジナルキャラや脚色がされており、そのいくつかは批判の対象にもなっているようです。
「正史」から見ると、「演義」自体も脚色の多いフィクション作品に当たるので、正史ファンからすると納得できない部分もたくさんあると思います。
単純に娯楽番組として観るのが正しい見方かなと思います。
ナビゲーターとして「紳助・竜介」が務めており、作中にも出演しつつ、人形とナビゲーターが会話したり、物語の外に人形が登場したり、ニュース風に解説したりと娯楽要素がふんだんに盛り込まれていました。
この作品で、正しい三国志を学ぶことは難しいかもしれませんが、そもそも理解するのが難しい物語を少しでも分かりやすく伝えようとしているところで、三国志の入り口としてオススメできる作品かなと思います。
人形劇 三国志 全17巻セット [マーケットプレイス DVDセット]
「人形劇 三国志」のDVDはレンタルされていない!?
なかなかこの作品のDVDにお目にかかることが難しいのですが、どうやらそもそもレンタル許諾が降りていないようです。
以前は、NHKオンデマンドでも放送されていたようですが、2018年10月現在では、NHKオンデマンドでも配信されていません。
人気が無いわけではなく、むしろ人気の高い作品なので、もう少し流通して、もっと多くの人に知ってもらいたいですね。
三国志のストーリーもさることながら、人形のクォリティーにもぜひ注目してもらいたいです。
もうひとつの魅力
子供の頃の記憶でオープニングが印象に残っているという話を冒頭にしましたが、エンディング曲もとても印象的で魅力的な楽曲となっています。
曲を提供したのは、「細野晴臣」氏です。
元Y.M.O(イエロー・マジック・オーケストラ)のメンバーです。
このエンディングテーマだけでも聴いてもらいたいです。