最近、仕事でもブログを書いているので結局こちらに書く内容が実務的ではないものに偏ってきています。
こんにちは、「ホシノ 伍曜」です。
オタク(その道に深い造詣がある方)からは、お前はオタクのうちに入らないと言われ、
一般人(その道にあまり興味のない方)からは、お前はオタクだと言われ、
どちらにも属すことのできない、無属性魔法のような私が、アニメや漫画について語っていきます。
それちげぇよ、、、とか、
そんなことも知らねぇのかよ、、、とか、
闇属性の魔法は、即死しますので生温かく見守って下さい。
ポプテピピックとは?
そんな私が、いきなりこのような賛否が起きそうな内容に挑むのですが、まずは「ポプテピピック」について簡単にご紹介します。
テレビアニメは、2018年1月からスタートし、同時にdアニメストアやAbemaTVなど、ネットでの配信も多数スタートしました。
原作は、大川ぶくぶ氏による4コママンガで、ギャグマンガというよりは不条理マンガに近いかなという感じです。
作者本人が作中でも言っていますが、パクリネタが多数散りばめられています。
登場人物は、ポプ子(小さい方)とピピ美(大きい方)を中心に、名前も無いようないわゆるモブキャラがその都度登場します。
アニメ版では、30分の枠で、Aパートとほぼ同じ内容が、Bパートでは再放送として繰り返されます。
ただし、全く同じではなく、声優が毎回変わっていたり、少しだけ内容が変わっていたりします。
ポプテピピックの見どころ
クソアニメという前提で内容が構成されていますが、元ネタへのリスペクトがしっかりしているし、ネタのひとつひとつが高いクォリティで作られています。
元ネタを知っている人は、ニヤニヤしながら観ることができると思います。
また、オープニングの楽曲と映像もクォリティが高く、神曲として高い評価を受けています。
オープニング曲「POP TEAM EPIC」を歌うのは声優の上坂すみれさん。
私もすぐにDL購入してしまいました。
AパートとBパートが、ほぼ同じ内容というのも画期的であり、アニメ制作の工数削減に貢献しているという省エネ企画。
しかし、その分は声優陣にお金をかけているようで、1回の放送で、前後半それぞれ別の声優を使っているところも見どころです。
同じ内容でも声優さんによって作品のイメージがこんなに変わるんだと実感できる実験的な作品のようです。
そして、その声優さんの組み合わせにも注目です。
例えば、神谷明と玄田哲章のシティーハンターコンビ。
三ツ矢雄二と日髙のり子は、言うまでもない南と達ちゃん。
他にも、日笠陽子と佐藤聡美のけいおんコンピや中村繪里子と今井麻美のアイマスコンビなど、ファンにはたまらない組み合わせが多数。
ポプテピピックがヒットした理由
専門家ではないので、一視聴者としてここがスゴイって思ったところを紹介したいと思います。
クソアニメという謙譲語
最初は一見して、本当にクソアニメかと思っていました。
原作の単行本も表紙を見た時に、ちょっとした拒否感が生まれました。
原作では、パクリややっつけのような表現が多々ありますが、これがアニメーションになった時に、殊の外しっかりと計算されて作りこまれています。
私が気に入ったネタのひとつに、アースウィンドアンドファイアーの「Let’s Groove」という曲のPVを「Let’s pop together」というタイトルでパクった(ここはあえてそう表現しておきます)ものがあります。
1シーンずつ丁寧に作りこんでいて、ここだけ何度も観てしまいました。
歌詞も英語っぽい発音ですがほぼ日本語で、内容も「アンチも信者も争ってないで仲良くしようぜ」みたいなものになっています。
クソアニメという表現を自ら使っているポプテピピックですが、それは自分を謙って、ネタ元へのオマージュを表現してるように見えます。
ごめん、ヘルシェイク矢野のこと考えてた
この一文が、アニメ界隈に一時流行語のように広まっていました。
ポプテピピックの中のネタのひとつなのですが、ピピ美がポプ子に生返事を返すのですが、その後ピピ美がこの言葉でオチをつけます。
そのネタをさらにネタにして、どんなことを考えていたのかをAC部という芸術ユニットが実写で高速紙芝居を披露して、こんなことを考えていたというストーリーを展開します。
この高速紙芝居のクォリティーが非常に高く、度肝を抜かれた視聴者が多数いたようです。
アニメの既成概念をこれでもかと壊していく作品は、他に類を見ないため、アニメ好きの間ではある意味伝説となっている「エンドレスエイト」をパクるのではないかとも囁かれていました。
そんな期待を抱かせる作品が、このポプテピピックです。
声優にとっての教科書的存在
AパートとBパートで同じ内容を放送し、しかも声優を毎回変えるということでも注目された今作品ですが、同じシナリオを別の声優が演じるということで、声優にとっては演じ方によって印象や雰囲気が大きく変わるという良いお手本になっているようです。
同じストーリーを男性声優と女性声優でアテていますが、全く違った雰囲気になることもあります。
声優にとってだけでなく、視聴者にとっても一度で二度楽しめるというのは画期的な企画だと思います。
ただし、他の作品では実現不可能かもしれませんが・・・。
定番コーナーの繰り返し
私はこの作品を観て最初に感じたのは、「ポンキッキ」や「ウゴウゴルーガ」のようなオシャレさでした。
実際には、この作品がオシャレだと言うと大半の人は、「はぁ?」と思うかもしれませんが、外国の子供向け教育番組みたいな感じで知的過ぎではなく、同じようなことを繰り返して、感覚的なところに訴えてくるような印象を持ちました。
オープニングの演出や楽曲の歌詞も何か深いものを匂わせるような設定が、視聴者の思考を刺激するようなものになっています。
まとめ
ポプテピピックは、クソアニメです。(いい意味で)
作者本人が言っているんだから多分本当なのでしょうね。
私がこの作品を観て面白いと思ったのは、ただのパクリではなく、しっかりと元ネタにリスペクトしていると感じられたからだと思います。
主題歌のクォリティーだけでなく、随所にこだわりを散りばめており、それが視聴者を惹きつけているのではないかと考えています。
アニメの放送は終わってしまいましたが、もしかしたら二期なんて話も出てくるかもしれませんね。