こんにちは、ゴヨウです。
北海道も今年は暖かく、雪も少ないですが、いよいよ本格的に冬将軍が到来してきた模様です。
実は、雪が降ってきても、北海道の人間はあまり傘をさしません。
最近は傘をさす人も増えてきていますが、基本的には傘をさしません。
そこには北海道ならではの理由があります。
北海道民が、雪の降る日にも傘をささない5つの理由をご紹介します。
傘に雪が積もって重たくなる
傘をさした時、雨の日であれば傘に落ちた雨粒は自然と流れ落ちてゆきます。
しかし、雪の場合は傘の上に徐々に降り積もってゆきます。
北海道の雪質は基本的にサラサラなので、すぐに落ちるのですが、それでも徐々に傘の上に積もってくると重くなってきます。
冬は手袋をして傘を持つため、雪が積もって重くなると傘の扱いが難しくなるので、気をつける必要があります。
雪がサラサラなのですぐに「ほろえば」濡れない
「ほろう」とは、北海道弁で「払い落とす」という意味です。
北海道の雪は、サラサラなので傘をささずに歩いていても軽く払い落とすだけで濡れることがありません。
コートや帽子、カバンなどは家に入る前に、玄関先で雪を払い落とします。
北海道の家の中は、とても暖かいので家に入ってから雪を払おうとすると溶けてきて濡れてしまいます。
また、髪の毛に直接付着した雪は体温で溶けてくることがあります。
したがって、傘をささない代わりに帽子をかぶったり、フード付きのコートなどを羽織ります。
雪の日に傘をさす女性が多いのは、帽子やフードをかぶると髪型が崩れたりするからなのでしょうか?
手がふさがってしまうので転んだ時に危険
雪道は滑ります。
当然、夏場よりも歩きにくく、転んでしまう危険も高まります。
そんな時、傘をさしていると手がふさがってしまい、転んだ時に受け身が取れなくなります。
また、傘が転んだ時に体に当たってしまうとケガをする恐れも増えてしまいます。
傘をさす時、素手で持つこともありません。
北海道の冬は、マイナス10度を下回ることも多くあります。
そんな中で、素手を長時間晒すと、かじかんで手の感覚が無くなり、霜焼けになったり、凍傷になってしまうこともあります。
したがって、傘をさす時は、必ず手袋をはきます。(標準語では、手袋をはめます。)
手袋をした状態で傘を持つと、支えるのに実は結構力が必要になります。
手袋で傘の取っ手が滑る上に、傘に雪が積もり、風が強くなると、それだけ傘を扱うのに苦労します。
視界が制限されてしまうので危険
雪の多い地域では、歩道も車道も幅が狭くなります。
雪が多くなると、道路脇に除雪した雪を溜めるので雪山があちこちに出来上がり、交差点などで車や人の姿を確認しづらくなります。
その上、地面も空も景色も白くなり、車や人に注意を払うには集中力がより必要になります。
車のドライバーも人も、両者どちらも危険を察知するのが、どうしても遅くなってしまいます。
そこで傘をさしていると視界の一部を遮ってしまい、より一層発見が遅れてしまうことになります。
また、道路が狭くなってしまうため、人同士が交差する場合も夏場であれば問題のない道路でも、冬場は人ひとり通るのがやっとの狭さになってしまうこともあります。
そんなところで傘をさしていたら、すれ違う度に大変迷惑になってしまいます。
傘は雪を防いでも寒さは防げない
これが一番大きな理由かもしれません。
傘で雪が体に当たったり、風が当たるのを防いでくれますが、寒さ・気温を防いでくれません。
フードや帽子、特に帽子は毛糸のもので耳まで隠れるものがベストですが、雪だけでなく寒さからも体を守ってくれます。
私は、雪が降って風も強い日には、
・毛糸の帽子
・マフラー
・手袋
・マスク
・フード付きのダウンジャケット
の完全防備で立ち向かいます。
まとめ:北海道民が冬に傘をささないのは安全と防寒のため
北海道民、道産子が、雪の降る日に傘をささない5つの理由とは、
1. 傘に雪が積もって重たくなる
2. 雪がサラサラなのですぐに「ほろえば」濡れない
3. 手がふさがってしまうので転んだ時に危険
4. 視界が制限されてしまうので危険
5. 傘は雪を防いでも寒さは防げない
冬に傘をさすと危険度が増すだけでなく、防寒対策にもなりません。
また、冬はどうしても防寒具を身につけるので着膨れしてしまいます。
傘など、小さなものでも荷物が一つ増えるだけで、邪魔に感じてしまうこともあるかもしれませんね。
最後に、
この記事で2つの北海道弁を使ってしまいました。
念のため、意味を紹介しておきますので、よかったら使って下さい。
- ほろう
- 意味:払い落とす、ばらまく
- (手袋を)はく
- 意味:(手袋を)はめる、身につける