こんにちは、ゴヨウです。
何じゃこのタイトルは?
たぶん、みなさん真っ先にそう思うかもしれませんね。
書いてる本人ですら思ってしまうのですが、唯一と言ってもいいくらいの意外な共通点があったのでご紹介したいと思います。
仮想通貨の採掘(マイニング)
ビットコインに代表される仮想通貨の取引は、中央集権型ではなく分散型になっています。
現在、世界中で取引されていますが、ブロックという単位で取引履歴が形成されていきます。
それをチェーンで紐付けながら取引が継続されていくので、この技術をブロックチェーンと呼んでいます。
この分散型の仕組みは、チェーンで紐付くことにより改ざんしにくい構造になっています。
そして、世界中で大量に取引されるため、多くのリソース(電気代、マシンスペックなど)が必要になります。
採掘(マイニング)は、ブロックを生成して仮想通貨の取引の手助けをすることで少しばかりの報酬をもらうことを言います。
実際に採掘(マイニング)を行うにはどうすればよいでしょうか?
簡潔に説明すると、アプリケーションをインストールして、パソコンを使っていない時間帯のリソースを利用してマイニング処理を自動的に行います。
これは成功報酬型なので、スペックの低いマシンだとあまり報酬は得られません。
むしろ電気代の方が高くつきます。
地球外知的生命体探査プロジェクト
このプロジェクトは、頭文字を取ってSETI(セチ、セティ)と呼ばれ、プエルトリコにある天文台で収集された宇宙からの電波を解析して、人為的に送られたものを検出し、知的生命体の存在を突き止めようと始められました。
電波の分析には、膨大なコンピュータリソースが必要であったため、SETI@homeと呼ばれる解析プログラムを無料配布して分散コンピューティングを実現しました。
これにより、およそ600TFLOPSという途方も無い演算能力を得ることが出来ました。
FLOPSとは、1秒間に浮動小数点の計算が何回行えるかという単位です。
600TFLOPSとは、1秒間に600,000,000,000,000回の浮動小数点計算が行えるということになります。
初代のSETI@homeはサービスが終了し、現在は新しいバージョンのサービスが提供されてプロジェクトは継続されています。
残念ながら今のところ、知的生命体の発見には至っていませんが。。。
分散型コンピューティングという共通点
SETI@homeによる分散型コンピューティングは、1999年に始まりました。
知的生命体の発見という成果は得られていませんが、ボランティアによる分散型コンピューティングという仕組みは大きな成功を収めたといってもよいでしょう。
仮想通貨の仕組みそのものが、まさに分散型コンピューティングによって支えられています。
採掘(マイニング)に参加するということは、膨大なブロックの生成に伴うリソースを確保して仮想通貨のサービスを下支えするという役割を担うことになります。
さらに、SETI@homeに参加しても、あくまでもボランティアであるため報酬はありませんが、採掘(マイニング)の場合は、成果によって報酬を受け取ることができます。
SETIと比べると仮想通貨の規模は、大きいのか小さいのかよく分かりませんが、SETIのプロジェクトが立ち上がった当時と比べると、現在のパソコンの性能は相当向上していると思われます。
仮想通貨の演算能力は、どのくらいあるのでしょうか?
ビットコインの場合、取引の処理速度が以前から問題になっているようですが、取引に関するシステムそのものが遅いということもあるかもしれませんが、採掘(マイニング)に参加している人がまだまだ足りないということなのかもしれません。
お金と名声どちらを選びますか?
SETI@homeに参加して、リソースを提供することで地球外知的生命体の発見という名声に力を貸すか、仮想通貨の採掘(マイニング)に参加して少しばかりのお金を手に入れるか。
あなたなら、どちらを選びますか?
昔スクリーンセーバー代わりにSETI@homeをインストールしていましたが、初代アプリケーションの終了と共にアンインストールしてそれっきりになっていました。
SETI@homeも報酬型にするか、発見の際に関わったリソース主にも明確に発見者の一人としてカウントしてくれるなら、個人的にはSETI@homeにもう一度参加してみたいとは思いますが、今はそこまでリソースに余力のあるPCを持っていません。
まだ採掘(マイニング)に参加していませんが、もう少し高性能なPCを手に入れたら参加してみようと思います。
どちらにしても必要な注意点
SETI@homeについて、海外でも裁判が行われたことがありますが、会社のPCを使ってSETI@homeを起動していたところ、業務に支障を来たすということで訴えられたケースがあるそうです。
採掘(マイニング)についても、今後同様のことが起こる可能性がありますので、会社のPCを無断でそのような使い方をするのは控えた方が良さそうです。